うつ病の治し方 克服する8つのポイント ストレス対策や原因

心理カウンセラーになるには

ここではうつ病の治し方や克服方法を解説したいと思います。

これらを解説します。

ここではうつ病の治し方や克服方法を解説したいと思います。

うつの仕組み

日本人の15人に1人がなるというデータまであるうつ病。

れもがある日、何も手に付かずに悲観的な思いに苦しむ…そんな日々が来る可能性があるのです。

しかしながら、これだけポピュラーな病気でありながらうつ病がどういう仕組みで発症するかはあまり知られていません。

うつ病は簡単にいうのならば、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることによって起こる病気です。

まず、一番問題な事は『セロトニン』というホルモンが分泌されにくくなること。

そのセロトニンの解説の前に、脳内の神経伝達物質について少し解説してみましょう。

  • 興奮系…ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、グルタミン酸など
  • 抑制系…ギャバなど
  • 調整系…セロトニンなど

がそれぞれバランスをとって分泌されています。それぞれの役割として

  • 興奮系…覇気がある、元気がある、やる気があるといった感覚が出る
  • 抑制系…常に興奮状態にあるとパンクしてしまうため、興奮系の神経伝達物質が出すぎないようにする
  • 調整系…心地よい、気持ちよい、リラックスした感覚が出るというものがあります。

最初に申し上げましたように、セロトニン不足がうつ病の原因。
つまりうつ病の方々は『リラックス』出来ない、という状態が24時間続いているのです。

しかしながら、ある日突然に神経の伝達物質のバランスが崩れるというワケではありません。その前触れとなる状況が必ずあるかと思います。

その前触れについて考えてみましょう。

人間の神経で非常に重要なものに『自律神経』というものがあります。
これは『交感神経』と『副交感神経』という二つの神経系統から出来ているものです。

興奮状態…つまりやる気をつかさどるのが交感神経。
リラックス状態をつかさどるのが副交感神経。

この二つの神経は、常にバランスを取りながら私たちが日常生活を潤滑におくれるようにしています。

ストレス状態になると、まずこの神経バランスが崩れます。

交感神経が働かなくなる(副交感神経が優位になる)
…不眠、食欲減退、物事への意欲の低下、動機など

副交感神経が働かなくなる(交感神経が優位になる)
…動機、パニック障害、頭、首、腰、肩などの原因不明の痛み

などの障害起こります。

その他、胃腸障害(便秘、下痢を繰り返す、慢性胃炎など)頻繁な立ちくらみなども自律神経のバランスが崩れる事で起こります。

この時点で適切な処置をしていればよいのですが、『それでも頑張らないと』という人が多いのが現状でしょう。そういう人が

  • さらに大きなストレスに見舞われる
  • この状態が積もり積もって限界に達する

とうつ病になるのではないか…
現在のところ、仮説なのですがうつ病の発病のメカニズムとして最も強力な説です。
(というよりは他の説は唱えられていません。ただし、現代科学ではこの説を実証する技術はまだないというのが現状です。)

雪だるまみたいになってしまうんだ

そうね。
早く気付いて対処をするべきね

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自分で治せる方法薬を使わず治す初期症状

うつ病もごく軽度のものでしたら、薬に頼らずに自力で治す事が出来ます。

まず、大切な事は『症状に気付くこと』
多少の不調でも『これくらいで休んでしまっては社会人失格だ』などと言う人も多いかもしれません。

しかし、どんな病気も早期発見が大切。以下に挙げるストレスのチェックポイントをこまめに実施しましょう

初期症状判断の目安
  • 1)気分が常に沈んでいる
  • 2) 以前は楽しいと感じたこと(気分転換になったこと)を楽しいを感じられない
  • 3)2)に代わる気分転換の方法が見つからない
  • 4)将来がひどく不安。明るい展望が一切ないと思えてしまう。
  • 5)自分は何をやってもダメな人間だと思えてしまう。あるいは人よりはるかに失敗が多いと感じる
  • 6)日々の生活に対して、満足感や達成感を感じたことが無い。
  • 7)自分はダメな人間で、周りの人に迷惑ばかりかけてしまうと感じてしまう
  • 8)死にたい、とふと思う事がある
  • 9)気が付くと理由もなく涙が出てしまう
  • 10) イライラすることが多い
  • 11) 頭、首、肩、背中などが慢性的に痛む
  • 12) 喉の奥に物がつかえた感じがする
  • 13) 朝、目が覚めても起き上がるのがつらい
  • 14) 息が苦しくなることがある
  • 15) ふと体が揺れているように感じることがある
  • 16) 舌が渇く、ぴりぴりする
  • 17) 以前は気にならなかったちょっとした騒音が気になる
  • 18) 音楽やテレビが楽しめない
  • 19) 夜、なかなか眠れない。あるいは夜中に何度も目が覚める
  • 20) 食欲がない。短期間で急に体重が減った

上記のチェック項目に当てはまる数が多いほどストレスが溜まっていて、初期のうつ病の疑いがあります。

昔は結構、これやって当てはまってたな~

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治療に対する心構え

すでに述べましたが、ごく初期のうつ病(あるいは、うつ状態)の場合、自分で治療する事が出来ます。その際に気を付けたいのが

  • 焦らない
  • 自分を責めない
  • 休養して良いと自分に言い聞かせる
    (疲れたくらいで休むなんて…などと考えたりしない)
  • 誰だって起こりうることと知る
  • 疲れがたまるほど頑張ってきた自分を褒める

といった事柄です。

うつ病になりやすい人は真面目で几帳面な反面、自己評価が低い傾向にあります。
そういった自分の性格傾向を把握し、『疲れたら休むのは当たり前』と割り切れるようになりましょう。

自覚する

治療のために一番最初に必要な事は、うつ病の初期状態(あるいはうつ傾向)にある自分を自覚する事です。

うつ病になる人の中には、幼いころから周囲(主に両親)の大きな期待に押し潰されそうになってきた人もいます。

頭痛や憂鬱な気持ちが慢性化してしまい、それらが当たり前のように感じている人も少なくありません。

ストレスチェックで『どういう症状がストレス症状なのか』を知りましょう。
その上で、自分が当てはまるようならストレスフルな自分を自覚する事が治療への第一歩となります。

自分との付き合い方

すでに述べましたが、うつ病やうつ傾向になりやすい人というタイプがあります。

  • 真面目
  • 人の評価が気になる
    (人の評価で自分の評価を左右されてしまう)
  • 休むことに罪悪感を感じる
  • 自己評価が低い

などがあります。

これらは、社会生活を送る上では周囲から重宝される性格です。
しかし周囲の評価をよそに、本人の心が自覚のないまま悲鳴を上げている事が多々あります。

特に気を付けたいのが、一番最後の『自己評価』

これは、自分で自分をどのように(あるいはどこで)評価しているかという事です。
このタイプは、生産的な事(仕事、家事など人から認められること)をしている時は自分を評価できます。

しかし、生産的な事をするというのは当たり前ですが疲れる事です。
そして、疲れたら休まないと回復できません。
自己評価が低いと、この当たり前が出来なくなってしまいます。

疲れてしまう自分、休んでしまう自分に罪悪感を感じてしまうのです。
そうなると、休めるのは睡眠時くらいになってしまいます。
(やがては睡眠さえ満足に取れなくなってしまいます。不眠、中途覚醒など。)

しかし人間の神経というのは、常に緊張状態に耐えられるようにはできていません。
うつ病というのは、常に休まずにマラソンを続けて疲労困憊になったようなもの。
休んでいいのだ、とまずは自分に言い聞かせてあげましょう。自分をいたわることは、とても大切な事なのです。

感じる感情の対処法「罪悪感」や「無力感」「不足感」

うつ病になる人は自己評価が低い場合が多い事はすでに述べました。
自己評価が低いと、上記に上げた3つの感情「罪悪感」「無力感」「不足感」にさい悩まされがちになります。
それぞれの感情に、どのように対処すればよいか考えてみましょう。

罪悪感

何度も述べましたように、うつ病になる人というのは真面目なタイプが多く見られます。
それだけに生産的な事をせずに休んでいるだけで、何か悪い事をしているような気持になるものです。

また、誰か(上司や同僚、親など)に責められているような気持になる人もいるかもしれません。

そもそも、この罪悪感はどこから来るのでしょうか?

幼いころを少し振り返ってみて、周囲の大人の期待に応える事が自分の価値だと思ってきませんでしたか?

うつ病に罹患するには本当にいろいろな理由があります。

大きなストレス、遺伝的な問題、本人の性格、そして幼少時の生育環境です。
そして、もっとも大きな要因が最後の幼少時の生育環境ではないかと唱える医者もいます。

幼いころ、どんなふうに自分を評価してきたか。それは、周囲の大人(親や兄、姉など身近な年長者)に依存してこなかったか。自分に問いかけてみましょう。
もし誰かの期待に応えられない事で罪悪感をいただいてきたと気付いたとします。

その時、相手をせめては解決しません。何よりも、頑張ってきた自分を認め、いたわってあげる事が大切です。そうする事で罪悪感が解消し、初期のうつならばそれだけでも大幅に改善できる場合もあります。

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生活リズムの改善

うつ病気味の人の中には、休日の前の夜などに夜更かしし、翌日は昼間で寝ている…という方も多いようです。

また、寝る時間、食事の時間などが日によってバラバラな人も。

脳は一定のリズムに安定感を覚える性質があります。そういう意味では

  • 寝る時間
  • 起きる時間
  • 食事の時間
  • 入浴の時間

最低でもこの4つくらいは同じ時間にそろえておきましょう。

また、朝8時前の柔らかい日光を浴びる事はセロトニンを分泌させるために非常に重要です。(それ以降ですと、季節によってはいささか強すぎる場合もあります。)

やはり朝は遅くとも7時に起きて、短時間でも日光浴をするという事はうつの自己治療に大変重要となります。

大事ですね、早寝早起き

とにかく休養して、メンタルを休ませる

うつ病とは、簡単にいうならば『頑張りすぎて脳がパンク寸前の状態』なのです。

ですから、うつ病に一番重要なのは『のんびりとリラックスする』こと。すでに述べた通り、うつ病になる人の多くは非常に真面目です。

『体の病気でもないのに、休むなんて周囲に申し訳ない』などと思いがち。

うつとは、生き方を見直しましょうという無意識のメッセージとも言えます。
頑張りすぎてきた自分をいたわる事を覚えるのにいい機会と言えるでしょう。
ただし休養期間にはいくつかの注意点があります。

ニュースなどを出来るだけ遠ざける

殺人、詐欺、災害、国際問題…真面目な人ほど無関心でいる事が出来ないかもしれません。
しかし、そういった刺激の強いニュースは神経を緊張させます。
うつ病の休養期間は、社会問題などのニュースは遠ざけるようにしたほうが良いでしょう。

食生活に気を付ける

脳神経もまた、毎日口にするものから出来ています。
すでに述べた通り、うつ病は脳内のセロトニンの分泌が減退して起こる病気。

セロトニンを分泌させやすい食事をすることが重要です。

  • チーズ
  • 赤身魚
  • 納豆
  • ナッツ類
  • すじこ、たらこ
  • バナナ
  • 白米

これらの食品を積極的に取るようにしたいものです。

また、うつ状態が軽度で自律神経のバランスが崩れている状態でしたら青魚を積極的に取るだけでも調子が変わってきます。

逆にこの時期避けたいのは質の悪い油。

特にジャンクフードやインスタント食品、スナック菓子、アイスクリームなどはお勧めできません。

うつ病やうつ状態に陥ると、当然自律神経のバランスも崩れます。

その影響で胃腸が正常に働かなくなります。
胃腸に負担のかかるものや、胃腸を冷やすものは控えるようにしましょう。

食べ物も関係が深いんですね

やっぱり体を作っているのは食べ物ですからね

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サプリメントを利用する

食生活について述べました。
しかしうつ病やうつ状態になるほどのストレスにさらされると、食欲は減退するもの。
そういう時は無理に食べるとかえって苦痛になってしまいます。

生活のリズムを作るという意味では、スープ程度でも同じ時間に何かしら口にはしましょう。

とはいえ食事がままならないと、心配なのが栄養バランス。

必要最低限の栄養素も採れないようでしたら、ビタミン剤などを利用するのも良いかと思います。

女性の場合は貧血も心配です。鉄分のサプリメントを利用するのも。
また、ストレス時は胃腸の調子も悪くなるもの。乳酸菌のサプリメントも良いでしょう。

ただし、利用は最低限度に。

理由は後で述べますが、食事をするという事は精神衛生上とても重要な事です。
また、気を付けたいのがセロトニンのサプリメント。

セロトニンは、一定量以上取ると体に蓄積されたり、体外に排出される他の栄養素とは根本的に違います。

量を間違うとセロトニン過多となり、深刻な健康被害を招きかねません。

セロトニン症候群と呼ばれ、頭痛、めまい、吐き気…最悪の場合は死亡してしまうケースも。

セロトニンはあくまで食事と生活習慣で分泌できるように気を付けてほしいものです。

食事は大事ですね
今は食べてると幸せな気持ちになれます

食欲なかったですもんね

リラックスする

うつ病、うつ状態の人が最も苦手なことかもしれません。

『何もしないでゆっくりする』と罪悪感を覚えて焦ってしまうのがうつ気質。
だからこそ、気持ちを落ち着かせてリラクゼーションを心がけましょう。

ヒーリング音楽やアロマテラピー、日光浴、ぬるめのお風呂にゆっくり入る、余裕があるなら湯治もお勧めです。

また、腹式呼吸も、リラックスにとても良い効果をもたらします。

鼻からゆっくりと息を吸い、口から吸った倍の時間を使って息を吐き出す。
これを、一日に5分~10分ほど行ってみます。

その間は、一切他の事を考えず、呼吸の見に集中するのです。

他の考えや心配が頭をよぎっても、無視する。
セロトニンには受容体というものがあり、一定量の分泌がなされるとそれ以上の分泌を止める働きがあります。

この腹式呼吸によるリラックス方は、このセロトニン受容体の容量を増やす効果があると言われおり、大きな効果が期待できます。

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インターネットとの付き合い方

スマホ、タブレット、パソコン…現代はネット社会。
様々な情報が手軽に手に入る便利な時代となりました。

しかし、うつ病や極度のストレス状態の時はネットとの付き合い方に気を付けてほしいと思います。

まず第一に寝る二時間前はやらない事。

ネット画面の光はとても強く、覚醒作用があります。一説にはエスプレッソ二杯分とも。

寝る寸前までネットをしてしまうと、光による覚醒作用で、睡眠の質が落ちてしまいますので気を付けましょう。

その他、刺激的な動画は見ない。
他者への中傷、悪意に満ちたサイトに気を付ける。

などに注意して、余計な刺激を受けないようにしたいものです。

逆に、使い方を間違わなければうつ病の人の助けにもなります。
必要な情報がすぐに手に入るのがネットの長所です。

近くの精神科の評判などもネットで調べられるでしょう。

また、うつ病の人たちがお互いを励まし合うグループなどもあるかと思います。

諸刃の剣となりかねないのがSNS。

SNSなどでうつ病の方々のグループで励まし合うなど、上手に利用できればよいのですが。

中には、知り合いの楽しそうな毎日の様子を見て自分と比べて落ち込んでしまう場合も多々あります。

そういう場合は、しばらくSNSを休んだ方が良いでしょう。

また、SNSにはほとんどの人たちは悪いことを隠して良いこと書いているのだと分かったほうが良いかと思います。

ネットは毒にも薬にもなるもの。くれぐれも活用の仕方を間違えないでください。

会社を休職・退職する

うつ病になったらまず主治医から会社を休むように指示されます。

診断書を出される場合もあるでしょう。しかし、退職の決断は後回しがお勧めです。
ストレス状態では大きな決断は良くありません。

とにかく『休む』そのことが大切です。

しかし、うつ病とうつ状態とでは違います。休職するまでもないという状態、あるいは病院に行かずに治したいという人もいるかもしれません。
(できれば、少しでもおかしいと思った時点で精神科に頼る事をお勧めしたいのですが。薬を飲まずに治したい人もいるでしょう)

もしもうつの原因が会社の極端な酷さ(ブラック企業に見られる過酷な残業、リストラ目当てのパワハラなど)にあるのならば、迷わず辞めてよいかと思います。

そうでなく、頑張りすぎからくるうつ状態でしたらまずは上司に相談を。その上で一週間ほど休んで様子を見てみるとよいかと思います。

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人間関係を最小限にする

うつ病、うつ状態の人には出来る限り刺激を避けたいものです。

人間関係は、時として神経をすり減らす場合もあります。職場から離れてみてゆっくりするのも良いでしょう。

また、うつ状態程度で通勤可能であってもお付き合いの食事やお酒の席は極力避けた方が無難です。

職場の人間関係とは何かを気を遣うもの。断りにくい場合もあるでしょう。
しかし、『今は疲れていますので』と言って”逃げて”しまう事は大切です。
とにかく自分を大切に。

余計な刺激は極力シャットアウトすることをお勧めします。またプライベートな人間関係でも、それが本当に楽しめるものでないのならばしばらく避けた方が良いかと思います。

女性同士にありがちな女子会やママ友とのお付き合いなども、意外と気を遣う事が多いかと思います。

俗にいうマウンティングなどが存在するような人間関係は遠ざて欲しい所。
一緒にいてリラックスできる人と過ごす時間を持つことが大切です。

理解ある家族とすごす

どんな病気でもそうですが、特にうつ病などの場合は家族の理解が必須となります。

うつ病、うつ状態の時は率直に家族に相談し、理解を得る事が大切です。
家事、仕事はしばらく休む必要があること。

決してさぼっているわけではなく、深刻な病気であることを分かって貰いましょう。

休んでいる時に、家族からさぼっていると怒られて病状が悪化してしまう例も多々あります。

ただ、家族からの理解が得られずに苦しむうつ病の方が多いのも事実です。

非常に大変なのですが、こういう場合は一人で病気を向き合うしかありません。

家族に何を言われても気にしない事。身近に理解者を見つける事。また、市町村の無料の精神相談や『いのちの電話』などを利用して気持ちを理解してもらう事も良い方法でしょう。

すでに述べましたが、ネットでの同じ病気のグループでの情報交換も良いでしょう。
くれぐれも、理解のない家族に振り回されることの無いように気を付けて欲しいものです。

家族に理解してもらう事は大事だと痛感しています
彼女がいたから私は助かりました。

運動習慣をつける

うつ病やうつ状態の時も、適度な運動は非常に大切です。

まず、ずっと寝ていると体力の低下が心配です。
が、それ以上にリズム運動はセロトニンの分泌を促します。

リズム運動とは、一定の動きを繰り返す動きの事。
階段の上り下りや、一定速度での散歩などごく身近な事でいいのです。

また、ガムを噛むのもいい方法です。

先ほど栄養は極力食事でとって欲しいと述べたのも、噛むという活動がセロトニンの分泌を促すからなのです。

心身の負担になるような激しい運動は、むしろ控えたほうが良いでしょう。
天気の良い日に風景を楽しみながら15分程度歩く、階段を上り下りする、というような手軽な運動を習慣づけて下さい。

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重度の場合

これまで、うつ状態や軽度のうつ病について述べてきました。

しかしうつが重度化してしまった場合は、決して素人判断をしてはいけません。
必ず専門医(精神科、心療内科)に相談してください。

重度かどうかの見分け方の目安としては

  • 初期症状で挙げた症状へのチェック項目が増えてゆく
  • 初期症状で挙げた症状のがひどくなる

などが挙げられます。具体的には

  • 眠れない
  • 動機、過呼吸などに見舞われる
  • 死にたいと思う事が多くなる
  • 実際に自分の体を傷つけたりしたいと思う
    (あるいは実行してしまう)
  • 憂鬱な気持ちが慢性化して、全く晴れない
  • 自分の人生に価値のあるものなど全くないと思えてしまう
  • 人と関わりたくない
  • 外出したくない
  • 朝、目が覚めると憂鬱な気持ちになる
  • 将来に明るい展望が全く見られない

などの症状が挙げられます。

初期症状で述べた症状でしたら、自分で対処できるものでした。
しかし、ここで挙げたほどに重度化してしまうと素人療法はたいへんに危険です。
一日も早く病院へ行きましょう。

薬の副作用

うつ病と診断されますと、必ず薬を処方されます。

うつの薬に付き物なのが副作用。吐き気や眠気、不安感の増大、パニック状態、イライラ感などが主な副作用の症状です。

通常の副作用でしたら、二週間ほどでおさまります。

薬の副作用がおさまると同時に、薬の効果も実感できますので、副作用がつらくても二週間は我慢してみましょう。

またうつ病と診断されますと、最低でも週に一回は通院するように指導されます。
その際、副作用の事についても主治医に相談するのも良いでしょう。

大切な事は、薬の効能を信じる事。副作用が辛いから、薬が効果なさそうだからと、服薬を自己判断で辞めてしまわないでください。
そういった素人判断はうつ病を悪化させてしまいます。

曖昧な向精神薬の根拠

うつ病診断されますと、必ずお薬を処方されます。

主な種類に

  • NaSSA…睡眠障害、食欲低下に効果がある
  • SNRI…‥セロトニンとノルアドレナリンの分泌を調整する
  • サインバルタ…意欲の改善に効果がある
  • パキシル……幅広い症状に対応

などがあり、医師の判断で何種類かの組み合わせで処方されます。

ただ、Aさんに効果があった薬(あるいはその組み合わせ)がBさんには効果が無かったという事が多々あります。

医師としても様々な症例に合わせて投薬しているのです。

しかし必ずしも一回での処方がその人にぴったりのお薬(あるいはその組み合わせ)だったとは言い切れないものです。

とはいえ、抗うつ薬は効果を感じられるまでに最低でも一か月はかかるもの。

まず、お医者様を信じて一か月は処方されたお薬を飲み続けましょう。

焦りは禁物です。うつ病は『頑張りすぎて疲れたから脳を休ませなさい』という人生へのメッセージ。服薬しながら、じっくりと休むことが大切です。

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薬が効かない

薬が効かないという人の多くが、実は医師の処方通りに服薬していないケースです。

  • 副作用が辛くて飲まなかった。
  • 生活リズムがくるって、飲めない。
  • うつ病の症状が辛くて、薬の管理まで意識が回らない。

これらの理由が考えられます。

家族などの理解があるのならば、薬を飲むたびにチェックしてもらう。
あるいは薬を飲むたびにカレンダーにチェックを入れる。
処方通りに服薬できるような生活リズムを作る。
などの対処をして、飲み忘れの内容に気を付けましょう。

しかしながら、一か月以上服薬しても一向に症状が改善しないという方もいる事と思います。

その際は、主治医に相談しましょう。

薬やその組み合わせを変えて処方してくれるかと思います。

そういう時もお医者様に反感を抱くような事は避けて欲しいと思います。『治るまでに時間のかかる病気。ゆっくり休めという事なんだ。』と、おおらかにとらえて欲しいものです。

うつ病に、ストレスは大敵。時に焦りは病状を悪化させがちです。

どうしても、その時の主治医に不安があるようでしたらセカンドオピニオンを試してみるのもお勧めです。

良心的な病院ほど、セカンドオピニオンを積極的に進めるもの。
とはいえ病気の性質上、環境の変化は大きな負担となりかねません。

やはり、最初に病院を選ぶ時点で、実績のある病院や評判のよい病院を選ぶことが大切かと思います。

またうつ病の治療法には、頭部に電気や磁気を通したり照射した利するものもあります。

電気を通す治療(ECT)…記憶障害などの副作用が見られ、入院が必要。
磁気を通す治療(TMS)…軽度の痛みや不快感がある場合があります。しかし副作用は無く、数回の治療で効果を実感する人も。

これらの治療は、行う病院があまり多くはないのが現状です。

住んでいる地域によっては遠くまで行かななければならないケースもあります。
うつ病の人にとっては移動だけでも大きなストレスになりかねません。
また保険適用外の場合もあります。
しかし、効果が期待できるという点では試してみるのも良いでしょう。
まずは主治医に相談してみましょう。

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うつ症状と付き合う

うつ病と診断され、服薬を始めても効果が実感できるまでには時間がかかります。
その間、うつ病に見られる以下の症状とどう付き合えばよいか考えてみましょう。

不眠

眠りたいのに眠れないというのは、本当につらいものです。
薬の効果が表れるまでの我慢…というのも限度があるかと思います。

しかし眠れないのはうつ病のためだけではなく、患者さんの行動に原因がある場合もあります。以下のような行動をとっていないか考えましょう。

  • 寝る直前までパソコン、スマホなどネット画面を見ている。
  • 寝る前にコーヒー、紅茶、コーラなどでカフェインを取っている。
  • 寝る前にお酒を飲んでいる
  • 寝る前に煙草を吸う
  • 寝る前に物を食べる(特に辛いもの)

パソコンなど、ネットの光が睡眠に悪い影響をもたらす事はすでに述べました。

また、カフェインの覚醒作用についてはすでにご存じでしょう。
お酒は意外に思われるかもしれません。

しかしアルコールの酩酊は実は神経を興奮させてもいるのです。

飲んだすぐあとは眠くなるかもしれませんが、眠りは浅くなります。同時に寝る前に何かを食べてしまうのも良くありません。

お酒と同じで食べた後は眠くなるのに…と思う方も多いでしょう。

しかし、消化はたいへん大きなエネルギーが必要とされる活動なのです。眠くなるのはそのためですが、しかし自律神経が活発にもなっています。

消化活動中の入眠は睡眠の質を落としてしまいます。

また辛いものは、眠る四時間以上前ならむしろお勧めです。
(くれぐれも辛すぎるものは食べないようにして下さい。適度な辛さがお勧めです。)

眠くなるというのは、一度体温が上昇してからまた下がるタイミングで起こるもの。
夕食時に辛いもので体を温めておくと、体温が下がるタイミングで眠くなります。
そういう意味では入浴も寝る直前ではなく、数時間前が理想的です。

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けだるさ

いくら休んでも体がだるいと感じるのも、うつ病の特徴の一つ。

そういう時はゆっくり休んでリラックスする事が大切なのですが、それが出来ないのもうつ病患者の特徴の一つです。

まずうつ病は治る病気であり、うつ病の改善と共にそのけだるさも改善するのだと頭だけでも知ることが第一歩です。

なかなか感情は納得しないかもしれませんし、焦りが辛くもあるかと思います。

そのたびに「病気なのだから仕方がない」と自分に言い聞かせましょう。

可能ならヒーリング音楽や日光浴、アロマテラピーなどのヒーリング効果の高いものを利用して見るのも良いでしょう。
(ただし、うつ病時のアロマテラピーではキャンドルのような火を使うものは避けましょう。)

また、ガムを噛む、階段を上り下りするなど、反復運動もヒーリング効果があります。
けだるさの症状で怖いのは、体が動かない事からくる焦り。
どんどんと悪い方向へ考えが行ってしまう可能性があります。
周囲へ迷惑をかけていると自分を責めてしまったり、復職やお金の心配をしたり。
大きく腹式呼吸をして、そういった心配事を考えないようにしましょう。
リラックスする事が、今のあなたの仕事なのです。

食欲不振

うつ病に罹患してしまうと、物の味が分からなくなる人がほとんどです。
また、好物でさえも食べたくないと感じる人も多いでしょう。

そういう時に気を付けたいのが栄養バランスの崩れ。

また食べない事で体力が低下すること、生活リズムが崩れる事も心配です。
食欲がないという時は、病気のストレスから胃腸の調子が弱っているもの。

豆腐やお粥、野菜スープ、プリンやヨーグルトなど、胃腸に負担のかからないものを少しでも食べる事をお勧めします。

食欲がないからと言って食べないでいると、生活リズムが狂ってしまいます。

柔らかく消化に良いものを、さらにしっかり噛んで食べる。噛むことはたいへん重要です。

まず、噛むことで消化酵素が分泌されます。

また何度も述べましたが噛むという一定リズムの動きは自律神経に良い影響を与えます。
食欲不振で気を付けたいのが、栄養のないものを食べてしまう事。

これなら食べられるからと言って、ジャンクフードやアイスクリームなどを食べてしまう人が時折見られます。

しかしこれらの食品は栄養が無いというだけではありません。
質の悪い油や白砂糖は健康体の人でも、脳内の分泌物のバンランスを一時的に崩れさせてしまうもの。
(具体的にはドーパミンが過剰に放出されて、セロトニンが出てこず、リラックスが出来ない状態になります。)

また胃腸にかかる負担も心配です。

アイスクリームは原料が卵と牛乳だからと油断しがち。しかし市販のものは添加物が入っていますし、冷たいものは下を麻痺させて甘味を感じさせません。

そのために想像以上の白砂糖が入っているものです。

白砂糖を多量に取ると低血糖値症という状態になり、けだるさに拍車をかけます。
また、体を冷やす事は自律神経の働きを妨げるという弊害も。
うつ病時の食欲不振では、『消化が良く、栄養のあるものをよく噛んで食べる』事が大切だと覚えておきましょう。

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治らない理由

通常、薬が合うと一か月ほどの服用でうつ病の症状は軽くなるものです。

しかし、服薬を初めて一か月ほどしても効果が感じられない場合は、出されたお薬が合わないという場合があります。

主治医に相談しましょう。その他に治らない理由として以下のものが挙げられます。

頑張ってしまう

うつ病にかかる人の多くは、非常にまじめな人が多いものです。

そのため少し良くなると『今まで回りに迷惑かけたから』と仕事に家事にと頑張ってしまう人が多くいます。

しかし、何度も述べたようにうつ病は脳内の分泌物のバランスが崩れる事から起こる『病気』なのです。

すべての病気がそうであるように、ある日急に全快はしないもの。

少し調子が良くなったからと言って、決して発病前のように働けると思ってはいけません。
徐々に、徐々に回復してゆくのだと知りましょう。

家族からの理解が無い

残念ですが、こういうケースも多いようです。うつ病の人に叱咤激励は厳禁。

しかし、その理解が無いために家族からの言葉に振り回されてしまう例があります。

あまりに家族からの理解が無い場合、主治医と相談して入院などの措置をとる場合もあります。

誤診

うつ病と混同されやすい病気に境界性(あるいは自己愛性)人格障害や躁鬱病などがあります。

それぞれに対処法が違うため、うつ病だと思って治療していても治ることはありません。
心配なら病院を変えたり、セカンドオピニオンを試したりするとよいでしょう。

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カウンセリングで治す

相性の良い心理カウンセラーに出会えた場合は、カウンセリングも非常に有効です。

うつ病でよく行われるカウンセリングは認知療法というものがあります。これは自分が

  • どんな時に
  • どんな感情を抱き
  • そのことに対して自分をどう評価したか

という事を把握してゆく療法です。

カウンセラーとの対話の中で行われることもありますし、自宅でノートなどに書き付けたものを見てもらう事もあります。

大切なのは、『気付き』

自分で自分を低く評価してしまう時はどんな時なのか。
どういう時に不快な気分を感じるのか。また、それは客観的に見て正しい認識なのか。
と言ったことに気付いて行くことで自分の認知の歪みを認識し、ストレス耐性のあるメンタルを作ってゆきます。

うつ病を克服する期間

非常に個人差がありますが、目安は三カ月です。

治療を初めて三カ月で職場復帰や家事などが徐々に出来るようになってゆきます。
しかし職場に復帰できた、家事などが以前のようにできるようになったからと言って完治したわけではありません。

また、発病前と全く同じように動いてもいけません。

うつ病の再発で多いのが、この時期に頑張りすぎてしまうパターン。
今まで迷惑かけた分を取り戻そうと、発病前と同じように働こうとしてしまいがちです。

しかし、まだまだ脳内の分泌物のバランスは不安定な状態。

この時期に頑張りすぎてしまうのは厳禁。徐々に体を慣らしてゆくようなつもりで行きましょう。

また、仕事などに復帰できたからと言って治ったわけではありません。
最低でも一年は定期的な通院を続け、服薬や心理療法などを受ける事が再発防止につながります。克服の期間の詳細はうつ病を克服する期間発症から回復まで回復率などをご覧ください。

家族がなった時の対応

ある日、配偶者が、我が子が、親が、うつ病になったと言われてしまったらどう対応していいか分からなくなる方もいるかと思います。

中にはその事実を受け入れられずに『やる気を出せば治せるはずだ』と叱咤激励する人もいるかもしれません。

体は健康なのに寝てばかりいると、単なる怠けではないかと心配になる人も。

また、服薬を初めて一か月くらい経つとだんだん元気になったように見えます。その時期に仕事復帰を進めたり、家事を遣るように言ったり…

でも実は、これらの言動はすべてうつ病患者を追い詰めるものです。

何度も述べたように、うつ病は脳内の分泌物のバランスが崩れる事によって起こる『病気』なのです。

一見怠けているように見えても、本人は本当に苦しんでいるのだという事を理解してください。

努力などの精神論で励ますケースが時折見られますが、本人の努力では脳内の分泌物のバランスは治りません。
一朝一夕で治る病気ではない、そして家族の支えが何より必要なのだという事を理解しましょう。

うつ病は軽度の場合は、薬も使わず食べ物や睡眠、考え方などを改善する事で治る病気です。案外、食べ物や睡眠は軽視されがちですが、大事です。

重度の場合はきっちり医療機関に通い投薬してもらう事です。自身でどんな状態かは上記チェックを再度みて確認してみましょう。

心理カウンセラーになるには