うつ病は治らない? 原因と理由 10年以上治らない一生治らない?

心理カウンセラーになるには

うつ病は治らないで長く付き合いしている人が多数います。あまり長く治らないと「本当にうつ病って治らないの?」と感じ焦る人も多いはずです。ここでは

これらを解説します。

一生治らない?うつ病が治らない原因と理由

心の病気と誤解されがちなうつ病。うつ病は治らないと思いこんだいる人も多いでしょう。

しかし、うつ病は脳内の分泌物のバランスが崩れることによって起こります。
その分泌物とは『セロトニン』

俗に『幸せホルモン』と呼ばれているもので、人がリラックスしたときに分泌されます。つまり、セロトニンが分泌されないと常に緊張状態が続いてしまうのです。

うつ病の人が不眠やイライラ、絶望感に襲われるのはそのため。

逆をいえばこのセロトニンの分泌を正常値に戻せばうつ病は治るものなのです。
うつ病の主な治療法は投薬です。

日本人の15人に1人が罹患するというほどポピュラーな病気であり、完治する例も珍しくありません。(初めてうつ病にかかった人の完治率は40%。)

しかし、服薬しているにも関わらずなかなかうつ病が治らなく苦しんでいる例も多いのが現状。
どうして、治る人と治らない人がいるのでしょうか。

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治らない人の例

医者との相性が悪い

どんな名医でもやはり相性というものがあるかと思います。
良い医者ほど、セカンドオピニオンを進めるもの。
あまりうつ病が治らないようなら、違う病院を訪ねるのも一つの手です。
ただし、その際は

  • どこの病院に行っていたか
  • どのくらいの期間通院していたか
  • どのような薬を服薬しているか
  • 服薬以外の治療はしていたかどうか

を包み隠さず話す必要があります。

うまく話す自信がないようでしたら、あらかじめ紙に書いてまとめておくとよいでしょう。

心理療法を受けていない

うつ病になるにはきっかけがある場合がほとんど。
身近な人の死、仕事や対人関係の不安など、大きなストレスがそのきっかけの人が多いかと思います。

中には、そのストレスを心理カウンセラーに話して吐き出すだけでもうつ病の症状が軽くなる場合もあるようです。

しかし、うつ病の場合はストレスはきっかけに過ぎ無いケースも多々あります。
ほとんどが本人の『認知のゆがみ』(その人独自の物事の受け取り方)が原因です。

心理療法により、その歪みをただしてゆくことでうつの症状が軽くなる人も多くいます。
もし、長年うつ病に苦しみながらも心理療法を受けていないようでしたら、ぜひ受けてみるましょう。

カウンセリングの詳細はカウンセリングはどんな効果がある?ある人とない人の違いをご覧ください。

薬、治療法があっていない

通常はある薬を一定期間服薬しても効果がないようでしたら、違う薬に切り替えます。

しかし、うつ病に効果がないのに薬を変えない、あるいは変えてもまた合わない薬だったという場合もあります。

またうつ病の治療法は投薬だけでなく、電気治療を行う病院もあります。

これは、脳に微弱な電気を通す治療法です(痛みはありません)。
うつ病が治らないようでしたら、先生に服薬や治療法を相談するのも良いでしょう。

また、先に述べましたように、セカンドオピニオンを試してみるのも良いかと思います。

あなた本当にうつ?他の病気の可能性

うつ病と診断されて服薬などの治療をしているけれど、治らない…
実は、誤診の可能性もあるのです。
うつ病に似た症状の病気は下記のようなものがあります。

気分変調障害

常に気持ちが落ち込んでいる状態が続く病気です。
脳内のセロトニンの分泌が減少している状態はうつ病と同じです。
しかしうつ病ほど深刻ではなく、仕事などは通常にこなせています。

そのため病気という自覚が乏しいのが特徴。
周囲からも『暗い人』というレッテルを張られて終わり…という事に。
そしてその事が更に自己評価を下げ、ストレスとなってしまいます。
治療を受ければ比較的早くに完治するものですが、気付きにくい、気付かれにくいのが問題点。

症状としては

  • 落ち込んで、何をしても楽しいを感じられない状態が二年以上続いている
  • 気分転換、趣味という感覚が理解できない
  • 楽しい、うれしいという感情が理解できない、声を出して心から笑うという事も同様に理解できない。
  • 人間関係の軋轢が極度に苦手
  • まじめで几帳面。仕事なども断る事が出来ない。また、手を抜くという事も出来ない。
  • 自分の価値に自信がなく、消えたい、などと思う事がある。
  • 決断が出来ない。
  • 朝の目覚めが良くない。目覚めた時点で落ち込んでいる。

などがあります。

症状が悪化し、不眠、食欲不振などの症状がでてから病院へ行く例が多いようです。
服薬や『行動記録』などを付けて自己認識を深める事で完治します。

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新型うつ病

通常の鬱病は生活全般に渡って無気力になるものです。

それに対して、新型うつ病は趣味などの好きな事をしている時は非常に元気になるという特徴があります。

そのため怠け者と取られがちですが、うつ状態の辛さは通常のうつと変わりません。

本人は非常に苦しんでいるのです。抗うつ剤の効き目が出るのが遅いのが特徴で、むしろ心理療法で治るケースが多いようです。

症状としては

  • 趣味など好きな事をしている時は元気
  • 仕事、家事などやりたくない事(集中、緊張が必要とされる作業)をしなければいけないとうつ状態になる
  • 人に非難されると、いら立つ。
  • トラブルが起こると、自分が原因でも人のせいにしたくなる
  • 人に対して攻撃的
  • 上手くいかない事や苦しい事があるとすぐに体調が悪くなる

などがあります。

うつ病と診断されて、一か月ほど服薬しても症状に改善が見られない場合は新型うつ病の可能性があります。

休養が長引くと社会生活に戻れなくなる可能性があり、注意が必要です。
服薬よりも認知行動療法が有効です。

心理療法の詳細はカウンセリング資格と心理療法、種類の一覧と難易度をご覧ください。

適応障害

ストレスからくる心の不調です。

決して弱い人がかかるわけではないという事を認識しましょう。
環境の変化(引っ越し、進学、転校、就職、結婚など)
大きなストレス(人間関係のトラブル、事故、本人または親の離婚など)
などが原因で環境に適応できなくなってしまいます。

症状としては

  • 不安、イライラが続く
  • 頭痛、耳鳴りなどの体の症状がでる
  • 自分だけが損をしている、人が自分の悪口を言っているなどと思い込む
  • 人間関係が苦手(挨拶や日常の何気ない会話などをしたがらない)
  • 『場の空気』が読めないといわれる

などが挙げられます。

適応障害の場合はストレス原(職場や苦手な人など)から離れると症状が軽減するのも特徴の一つ。

しかしストレスが強い場合はストレス原から離れても、思い出してイライラしてうケースも。

うつ病よりはるかに完治しやすいのですが、やはり専門医の指導と服薬などの治療が必要。
服薬と心理療法(カウンセリング)で完治する例が多くみられます。

双極性障害

俗に『躁うつ病』と呼ばれるものです。

うつ病は慢性的な落ち込み状態が続くものです。
それに対して、双極性障害は極度の気分の高揚と落ち込みを繰り返します。
躁状態の時は活動的で仕事をばりばりこなしてゆきます。

しかし現実認識力が甘く、支払い能力を越えた買い物をしてしまうなどの行動が。
また、能力以上の仕事の予定を次々と詰め込み、こなしきれずに落ち込んで一気にうつ状態になるという事も。
症状としては、

  • 活動的な時と無気力な時の差が激しい
  • 活動的な時に高価なものを次々と買ってしまう。(買ってもあまり使わない。袋から出しさえしないなどの行動が見られる)
  • 生来は社交的、活動的。幼いころから活発だった。
  • 突然、高揚した気持ちになることがある。時間帯や相手の都合を考えずに電話やラインなどをしてしまう。
  • 落ち込んだ時(うつ状態の時)は不安感が強くなる。または何もかも自分が悪いような気持になる。
  • うつ状態の時は躁状態の時の自分が恋しくなる。あんなに元気だったのにと自分を責める。

などがあります。

双極性障害は、長期的なストレスや睡眠不足などがきっかけで引き起こされます。
この病気もうつ病ど同様に脳の分泌物のバランスが崩れることによって起こるもの。
(うつ病との違いは、感情をコントロールする陰茎伝達物質のバランスが崩れる所です。)

元気な時と落ち込んでいる時、どちらでも無い時期とがあります。

そのため、うつ病のように自覚したり、周囲に気付かれる事が少ないのが問題です。
しかし高価な買い物を次々とするなどという行動のために、社会生活や結婚生活に支障が出るケースも多々あります。

うつ病同様、服薬や心理療法で治りますし、やはり治療が早いほど治りも早いもの。
治療が早いほど、躁とうつの状態の差が小さくすみます。

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うつ病と間違われやすい病気をいくつか挙げてみました。

中には放置しておくとうつ病に発展してしまう病気や、うつ病とは治療法が異なる病気もあります。

どの病気も早期に適切な治療が必要となります。

うつ病と診断されて服薬などの治療をしても治りが遅い場合は、セカンドオピニオンなどを利用することをお勧めします。

うつ病が再発する原因と対策

うつ病は再発率の高い病気ですが、決して完治しないわけではありません。
しかし、中には再発を繰り返す人が多いのも事実。
再発を繰り返す人には、どのようなタイプがいるのでしょうか。

再発しやすい人の生活習慣

まずは、再発しやすい人の生活習慣を考えてみましょう。

医師の処方を守らずに服薬している。

調子が良い時は薬を飲まない、あるいは飲み忘れる。
調子が悪い時は自己判断で多めに薬を飲んでしまう。
治らない人には、こういう薬の飲み方をしている人が多く見られます。
基本的な事ですが、薬は必ず医師の指導を守って飲みましょう。

不規則な生活をしている。

就寝、起床、食事、入浴…といった生活のリズムがその日によってマチマチですと治りにくいものです。

うつ病は症状に波がある病気で、なかなか毎日一定のリズムで生活するという事は難しいかもしれません。

しかし、後で昼寝するとしても毎朝同じ時間に布団から出る。
眠れなくても同じ時間に布団に入る…など、体にリズムを刻む事が重要です。

何よりも規則正しい生活をしていないと、きちんと服薬する事もできません。
また、人間の脳は一定のリズムに安定感を持つようにできています。
服薬の問題も含め、生活のリズムを整える事は治癒への早道なのです。

昼夜逆転の生活をしている(日光浴をしていない)

規則正しい生活といっても、昼夜逆転では意味がありません。
セロトニンは日光浴からも分泌される性質があるからです。
それも、できれば朝8時前の柔らかい光。
季節にもよりますが日中の光では強すぎるのです。
朝は7時には起きて一時間ほど日光浴をする習慣を付けましょう。

食事に問題がある

セロトニンは食品からも分泌されます。
(正確にはセロトニンを分泌するホルモンを含む食品があるという事です。)

チーズ、バナナ、赤身魚、ナッツ類、納豆、すじこ、たらこなどがセロトニン分泌に有効な食品。

また、白米はセロトニン分泌には直接関係はありませんが助けにはなります。
その他、自律神経を整える働きのある緑黄色野菜や青魚も治療の回復に役立ちます。

なお、セロトニンはゆっくり噛むという動作でも分泌が促されます。そのため、サプリメントで栄養を取るのはお勧めできません。
(その他、サプリメントは栄養素が凝縮されているため、逆に体の毒になる場合もあります。

セロトニンも過剰に分泌されると障害が起こってしまうのです。
(どうしてもサプリで採る場合は必ず医師に相談しましょう。)

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薬だけで治そうとすると治らない うつ病と考え方

うつ病の治療法のほとんどが服薬によるものです。

しかし、薬だけに頼ると治りにくかったり再発しやすかったりします。
上記に述べたように、うつ病は脳内のセロトニンの分泌が減少する事で起こります。

薬だけでなく、普段の生活習慣でセロトニンの分泌を促すようにする必要があります。
また、やはり上記に述べたように心理療法も有効。

うつ病の人はまじめで責任感が強く、物事がうまくいかないと自分の責任だと感じてしまう傾向があります。

常に最悪の状態になることを心配したり、人の評価を気にしすぎる面も。

そういった『認知のゆがみ』を認識することが、完治への近道となります。医師の処方に従って服薬する事は大切です。

しかし薬だけ飲んでいれば治るという考えでは完治は難しいといえます。

普段の生活態度、食事、そして何よりも考え方の癖を認識する事を意識してほしいと思います。

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治っている状態ってどんな感じ?

10年以上うつの状態になれてしまうと『治る』という感覚が理解できない人も多くいます。
治るという事はどういう状態なのでしょうか?

体の症状が消える
  • 頭痛、背中や肩の痛みなどが無くなっている
  • 体全体のだるさが無くなり、日常の家事などをすることが苦痛でなくなる
  • 毎晩ほぼ同じ時間に眠くなる。朝に目が覚めてから起き上がるのが苦痛ではない。
  • 夜眠ってから、一定時間眠れる。夜中に目が覚める事がない。
  • 一定時間ごとに空腹感を感じる。適度な量の食事ができる。
心の症状が消える
  • イライラや不安感が消えている
  • 趣味などを楽しいと感じることが増えてゆく
  • 極端に自分を無価値だと感じる事が無くなる(死んでしまいたい、消えてしまいたいと無意識に思う事が無くなる。)
  • 将来に対して、漠然とした不安、最悪の状況を想定してしまう事がなくなる

だいたい、こういった状態になるとうつ病も治りかけてきています。

この状態は徐々に近づいてゆきますが、なかなか自覚は出来ません。
10年以上脳がうつ状態を覚えているため、それ以外の状態を自覚しにくくなってしまうのです。

しかし適切な治療は必ずセロトニンの分泌を促します。
それに連れてある日ふっと『元気になっている自分』に気付くことでしょう。

自覚の仕方は人それぞれ。
ある日突然、霧が晴れたように感じる人もいるようです。

しかし『一週間前より元気になっている』『昨日より元気になっている』というように徐々に回復を実感するケースの方が多いようです。

そういう意味では、日記のような形で病状を記録すると良いでしょう。
読み返して、『あの頃の症状は今はない。回復してきている。』という気持ちは励みになります。

繰り返しますが、うつ病は治る病気です。

うつ病を完治した人の中には、うつ病になることで今までの生き方を見直すきっかけになったと言います。

また、お医者様の中には『うつ病は強くなるチャンスだ』と断言する人も。
諦めず適切な治療、生活習慣や認知の見直しを積み重ねて行き、完治を目指しましょう。

心理カウンセラーになるには