うつ病を克服する期間 発症から回復まで 回復率など

心理カウンセラーになるには

うつ病を克服する期間は一体どれくらいでしょうか?ここでは

これらを解説します。

うつが寛解するまでにたどるプロセス発症から回復するまで

うつの発症

発症から自覚、治療の時期(平均1~2カ月)

心の病気と勘違いされがちなうつ病。
しかし、実は脳の分泌物のバランスが崩れる事で起こります。
発症時期は次のようなストレス症状が現れます。

  • 眠れない。あるいは起きられない。
  • 食欲がわかない。
  • 肩こり、手足のしびれ、背中や腰の痛み
  • 息が苦しくなることがる。あるいは慢性的に苦しい。
  • 頭痛
  • だるさ、吐き気、下痢や便秘が続く
  • 口が渇く

これら体の症状はただの疲れと見落とされがちです。

これらの症状を放っておくと、さらにひどくなります。
以下の症状は初期症状がさらにひどくなった状態です。

  • 仕事、趣味などへの意欲や集中力が湧かない。
  • いつも自分をせめてしまう。
  • 落ち込みやすい。自分は必要とされていない人間だと思ってしまう。(その状態が二週間以上続く)
  • 将来を悲観する
  • 自傷、自殺への願望が出てくる。あるいは実際に行動に出てしまう。
  • 家事、仕事などでミスが増える。あるいはそれらが手につかなくなる。
  • 朝、目が覚めても起き上がるのさえ辛くなる。

多くの場合、このような社会生活に支障のでる段階になるまで病院に行かないというケースがほとんどです。

しかし治療を受けるのが早ければ早いほど、治りも早いもの。
体の症状が出た時点ですぐに、心療内科やクリニックを受診することをお勧めします。

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急性期(1カ月~2カ月半)

うつ病を診断されてから、治療を始める時期。

急性期の注意点

この時期の注意点を挙げておきましょう。

薬には副作用があると知る

うつ病の薬は、服薬を初めてから効果が出るまでに一か月ほどかかります。
その効果が出るまでの間に副作用に苦しむケースがほとんどです。しかし、多くの場合は副作用は二週間ほどでおさまります。

そして副作用がおさまるのとほぼ同時に薬の効果が徐々に出始めてゆきます。
最初は副作用がつらいかもしれませんが、必ずおさまるものだと知りましょう。

ただし、薬が合わない場合もあります。副作用も含め、些細な事でも医師に相談することが大切です。

必ず医師の指示を守って服薬する。

前に述べたように、服薬後一か月ほど経ちますと薬の効果で元気が出てきます。
この時点で、治ったと勘違いして服薬を止めてしまう人が多くいます。

しかし、この時期はまだ薬で脳の分泌物のバランスをとっている状態。
薬をやめてしまうと、うつの症状がまた表れてしまいます。酷いときは悪化する例も。

うつ病は治らない病気ではありませんが、年単位で治してゆく病気です。じっくりと取り組みましょう。

頑張らない

薬の効果が表れて元気になると、今までの分を取り戻そうとする人がいます。
仕事や家事などで非常に頑張ってしまいますと、服薬していても症状が悪化してしまいます。

仕事や家事を休んで、申し訳なかったという気持ちを感じる人も多いかと思います。
しかし『今は休んでちゃんと治す事の方が大切』だと自分に言い聞かせましょう。

大きな判断をしない

うつ病は、今まで当たり前のようにできていた事が出来なくなります。

病気のためで仕方ないのですが、本人にはそれが苦しく、強い罪悪感を感じる人も多くいます。

すると会社や家族に迷惑かけてしまうから…と、退職や離婚と言った大きな決断をしようとしてしまいがちです。

しかしこの時期は冷静な判断もできない状態の時。大きな判断は症状が落ち着くまで先送りしておきましょう。

症状には波があると知る

ここ数日は調子が良いと思うと、急に自分が無価値に思える、あるいは頭痛や背中の痛みなどの体の症状が出たりする事があります。

そういう場合、悲観するのが一番良くないと知ってほしいものです。

『今日は調子が悪いから休むわ』と出来るだけ気楽に考え、ゆっくりと休むことでまた元気になってゆきますよ。急性期は焦らず休む、が基本です。

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継続期(6カ月~1年以上)

回復の時期に、薬を減らしてゆく時期

治療の効果が表れ、社会生活が通常通りにできるようになったり、薬の量を減らしてゆけるようになる時期です。

ごく初期の状態で治療を始めた場合はこの6カ月で完治という場合もあります。
この時期は次の点に注意しましょう。

必ず医者の診療を受け、指示を守る

この時期もまた、元気になってきたからと、自己判断で薬をやめてしまう人が多いものです。

しかし、うつ病は非常に再発率の高い病気。

この時期に自己判断で服薬を止めてしまい、再発する人が非常に多く見られます。
どんなに自分では元気だと思っていても、絶対に自分の判断で服薬や通院を止めてはいけません。必ずお医者様の指示に従いましょう。

頑張らない

急性期と同じ注意点です。逆にいうと、うつ病の人はそれだけ『頑張って』しまう人が多い傾向にあります。この時期は特に会社を休んでいた人が復職したり、家事が出来るようになる時期。

それだけに病気になる前の自分で自分の能力を測ってしまいます。

急に頑張ると反動で症状が悪化するもの。仕事も家事もリハビリのつもりで少しずつ。
無理のない程度にやってゆくようにすることが、回復を早めます。

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維持期(1年以上)

服薬を止めても症状が出なくなる時期・再発防止のために通院が必要な時期

うつ病が治ってゆくと医師から薬の量を少しずつ減らされてゆき、やがて薬を必要としなくなります。この時期は次の点に注意しましょう。

定期的に医師の診察を受ける

前にも書いた通り、うつ病は非常に再発率の高い病気です。薬が必要でなくなったのでそれで終わり…という訳にはいきません。必ず医師の指示に従って定期的に通院し、再発防止に努めましょう。

再発と回復率

繰り返しますが、うつ病は再発率の高い病気。ここでは、再発と回復率の関係性についてみてみましょう。

  • 初めてうつ病になった人の再発率…60%
  • 一度再発し、治療した人の再発率…70%
  • 二度再発し、治療した人の再発率…90%
再発を防ぐために大切な事

では、うつ病の再発を防ぐためには何が必要なのでしょうか。

早期発見、早期治療

全ての病気と同じで、治療が早ければ早いほど回復が早くなります。
同様に再発率も低くなります。普段から豆にストレスチェックをする事。
少しでもおかしいと感じたら迷わず心療内科を受診する事が大切です。

医師の指導に従う

これも再三繰り返してきたことですが、それだけ重要な事だと覚えておいてください。
特に薬の飲み忘れ。飲み忘れを取り戻そうと次は多めにとる。こういった事が再発の原因となってしまいます。

その他にも、症状が軽くなったからと言って服薬や通院を止めることも再発率を上げてしまいます。薬が必要でなくなっても、お医者様の指示に従い、必ず通院して様子を見るようにしましょう。

ストレス要因を遠ざける

うつ病には、必ずきっかけとなるストレス要因があるものです。身近な人の死などと言った不可抗力なものでしたらどうしようもありません。

しかし職場の人間関係や仕事の内容が自分に合わないなど、変えられるものもあります。
会社に相談し、うつ病のストレス要因を遠ざけるようにすることも大切です。

心理療法を受ける

人は誰もがある程度の『認知のゆがみ』を持っています。うつ病はその認知のゆがみが原因となって発症する場合もしばしば。

例えば、些細な仕事の失敗で自分の評価がひどく下がるのではないかと気に病む。
人に批判されると、無条件で自分を責めてしまう…などです。

心理療法で『自分がどんな時にストレスを感じるか』をまず認知します。

自分がストレスを感じやすい場面を認知できると、それほど悩まなくてもいいことだと思えるようになるものです。

この心理療法により、ストレス耐性を強めて再発防止につなげてゆくことができます。

カウンセリングの詳細はカウンセリングとは?セラピーとの違いは?どんな事を気づくの?をご覧ください。

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復帰した後の周りの対応

うつ病が治り仕事や家事に復帰する場合、周囲の人々のサポートが不可欠です。
とはいえ、なかなか『正しい対応』というものは浸透していないのが現状でしょう。

本人は悪気が無くても、言葉のかけ方1つでうつ病が悪化してしまう例があります。
かけて良い言葉、悪い言葉は以下の通りです。

かけるとよい言葉
  • 頑張りすぎて疲れちゃったのね。
  • ゆっくり回復すればいいからね。
  • 何か困ったことがあったら、相談してね。
  • 無理しないで、辛かったら休んでね。

また、本人が周囲に迷惑をかけていると悩んでいるようでしたら『あなたが必要です』という内容の言葉がけも大切です。

重要な事は、本人が自責の念を抱えている事を理解する事です。

うつ病の場合、多くのケースが自分のせいで周りに迷惑をかけていると自分を責めています。
その点を理解し、本人の気持ちを楽にしてあげるように気を付ける事が回復をサポートします。

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かけてはいけない言葉
  • もう大丈夫みたいだね。
  • もうこれくらいなら出来るでしょ?(あるいは、こんな事もできないの?など)
  • 元気だしてね。
  • いろいろ考えすぎちゃわないでね。
  • プラス思考でいこうよ。
  • 頑張ってね。

これらの言葉は、うつの人には大変重荷になります。

大丈夫だと期待されている、皆に待たれている、という言葉は、言う方は親切心からでも、期待に応えられないという事で負担になるのです。

うつの人を励ましてはいけません。

辛い状態と戦っている事を理解することが重要となります。

克服した後の薬や生活について

治療の甲斐あり、うつ病を克服した人。しかしすでに述べた通りうつ病は再発率の高い病気です。

ここでは、克服後に気を付けるべき生活ポイントについて述べてゆきます。

克服した後も薬を飲み続けている人

アメリカなどでは、再発した人の場合は微量ながらも薬を飲み続ける事を義務付けています。

日本ではそこまでではありませんが、やばり薬を飲み続ける事で再発を防ぐ可能性は非常に高くなります。ただし服薬はあくまでも医師の処方、指示に従う事を忘れないようにしましょう。

初期の段階で薬を飲んでいなかった人

発見が遅れ、初期段階で服薬していなかったケースもあるかと思います。
しかし、克服したのならばそう深刻になる必要はありません。
一番気を付けなければいけないのが再発防止。
定期的に通院し、医師の処方に従って服薬、心理療法などを受けておきましょう。

その他、生活面で再発防止に気を付ける点を、いくつか挙げておきます。

日記をつける

心理療法に近いものがあります。自分の感じた事を言葉にすることで認知の歪みを認識する事が出来ます。心理療法の詳細はカウンセリング資格と心理療法、種類の一覧と難易度をご覧ください。

食生活に気を付ける

うつ病は脳内の分泌物のバランスが崩れることによって起こる事はすでに述べました。
その分泌物がセロトニンというもの。実はこのセロトニンは食生活である程度分泌物を促す事が出来ます。

セロトニン分泌を促す食物

ナッツ類、バナナ、チーズ、赤身魚、乳製品、納豆、白米、すじこ、たらこ…など。
また、食事の際によく噛むこともセロトニンの分泌を促します。

昼型の生活をする

日光を浴びる事はセロトニン分泌を促します。それも、朝8時前の柔らかい光が一番好ましいもの。朝早めに起きて、30分程度の日光浴をすることは、セロトニン分泌を促してゆきます。

まとめ

うつは心の風邪などと言われます。実際、日本人の15人に1人程度の割合でうつ病になったことがあるほど。

決して珍しい病気ではありません。本人が弱い訳でもありません。しかし、風邪は万病のもと。早期にしっかりと治療して、再発防止に努めてください。

心理カウンセラーになるには